悪魔とのおしゃべり(書評)予想外に泣ける本でした

この本、読む前に思っていた10倍くらい良い本でした。目から鱗の考え方がたくさん紹介されているのでどんどん引き込まれていき、分厚い本ですが僕は4時間くらいで読めてしまいました。

道徳??そんな怪しい宗教を信じて、何か良いことでもあったのか?親や学校や先生のいうことを守り続けて、幸せになったやつの名前を一人でも言えるのか?

親や、学校や、道徳の方が間違っていたのさ。でも安心するがいい。我が悪の軍団は、向こう側の勢力よりも、

  1. より確実に
  2. よりスピーディーに
  3. より簡単に

貴様らの願望を満たす方法を知っている。

第1章 正しさを疑え

この章の概要

  • 正しさはマジョリティの意見に過ぎない
  • 苦しみは正しさの副作用
  • 善とは正しさを信じること。また理解できることを「正しい」と言う
  • 悪とは正しさを疑うこと。また理解できないことを「悪い」と言う
  • 理解できるアドバイスなど聞く意味がない。あなたの理解を超えている話にこそ耳を傾ける必要がある

感想

確かに、正しさはマジョリティの意見に過ぎないですよね。たとえばファッションで多くの人に評価されるためには、できるだけ多くの人に正しいと思ってもらう必要があるわけですが、本当はそこに「正解」なんてものがあるわけではありません。

ですからファッションはただ楽しむためにあるべきだと思います。

しかし大多数の人たちがなぜか共有する『これはかっこいい』とか『これはダサい』とかいう評価があるために、ファッションのことに詳しくない人はなんとなく肩身が狭いような、『自分が間違っているんじゃないか?』なんてことさえ考えてしまうような、そんな土壌が確かに今の日本にはあります。

つまり、大多数の人が持つ共通の認識がいつの間にか常識に変わり、常識がいつの間にか人を『正しさ』という型にはめ、その『正しさ』の変わっていくスピードについていけない人は『苦しみ』を感じるということ。

しかし、よく考えてみるとその『正しさ』には実体がありません。それがなぜ『正しい』のか。それを確かに証明することは不可能でしょう。

そしてほとんどの人はその『正しさ』を無条件に信じているがゆえに、それ以外のことには理解を示しません。

「理屈はわかるんだけど、でも常識的に考えるとちょっと…ねえ…」

なんて言って、『正しさ』のカテゴリーから外れたものは受け入れないのです。

ですが、自分の理解できる『正しい』話をいくら聞いても、それがあなたを成長させてくれるでしょうか?いや、そんなはずはありません。

なぜなら、それはあなたの信じていることを何度も何度も繰り返して頭にこびりつかせているだけなのですから。

あなたの情報空間をアップデートするためには、あなたが信じられないこと、理解できないこと、あなたが『悪』だと思っていることに耳を傾けなくてはならないのです。

第二章 怒れるヒーロー

この章の概要

  • 怒りは他人に勝手に期待し、それに答えてくれなかったときにだけ発生する
  • ヒーローは自分の期待通りの色に世界を染めようとしているから怒る
  • 過去の自分に期待することで、後悔や失望が発生する
  • 未来の自分に期待することで、理想とのギャップにイライラする
  • 今の自分に期待することで、焦ってイライラする

感想

過去も未来も、はたまた今の自分でさえも結局は『記憶』ですよね。なぜなら過去から現在までの自分自身の成功や失敗などの記憶をもとに自分自身のイメージを構成し、それをふまえて未来を想像しているのですから。そしてそんな未来の理想的なイメージに近づこうとしたり、最悪な未来のイメージから離れようとしたりしているのがほとんどの人間です。

僕は理想的なイメージを思い描いてそれに近づこうとすることは必ずしもマイナスではないと思います。自分の「こうだったらいいな」という願望が、前向きなエネルギーを生むことはよくあるからです。

でもその理想的なイメージに向かって進むことが楽しくなくなるような時があります。そんな時、本当はその未来がそれほど欲しくはなかったり、今やっていることが実はやりたいことではなかったり、『それをやることができないんじゃないか?」というような不安が大きくなっていたりするのが原因であることがあります。

そんな時には、自分自身への期待が自分を苦しめている可能性が高いでしょう。

第3章 人間スーツ

この章の概要

  • 『彼女が欲しい』という願いが『彼女が欲しい現実』を毎日叶え続けている
  • 願いを叶えるためには『その願いが叶っていない状態』が絶対に必要
  • すべての人間が『◯◯がしたい』専用の人間スーツを着ることで、『◯◯がしたい』という夢を叶えている。
  • 自分が自分であるというプログラムは『今』作り上げている
  • 夢をあっという間に叶えるために、夢を実現した時のイメージを五感を使って想像する

感想

アドラー心理学では、すべての精神的な病は、実は自分にとってそれがメリットであると感じているからこそ起こる、と考えます。例えば悲痛に暮れる自分に酔うことが本当はとても快感であるからこそ、なかなか人はそこから立ち直ろうとしないのです。家から出ることができなくなってしまった人はそもそも家から出るよりも家にいたいからこそ、家から出られない自分を捏造するのです。

最近『ビジネスでお金を稼ぎたい』と思っている自分は、実は毎日誰かによって着られている人間スーツであり、その誰かさんが『ビジネスでお金を稼ぎたい現実』を叶えている。そう考えると、なんだか気が楽になって流れに身を任せたくなります。

第5章 脅し始めた、お守り

この章の概要

  • 「何か」がないと、「何者か」じゃないと、私は幸せでいられないと勘違いしている
  • 得たものはいつかすべて失う
  • すべての大人が自分が「何者か」になったつもりで生きている
  • みんな「何者か」になる前は、「何ものでもない者」だった
  • 世界中に不幸になれる人なんて、本当はひとりもいない
  • 正しさを超えた時、何者にでもなれるようになる
  • 『何者でもない者』はただ、『世界』を『わたし』として楽しんでいる

第6章 リンゴの主張

この章を読んでいると涙が自然と溢れてきました。

それは黒人に対する同情の涙ではなく、黒人が不遇の時代を乗り越えたことに対する感動の涙でもありませんでした。

それはもっと、はるかに自然な涙でした。

この章の概要

  • マトリックスはバビロン(黒人を奴隷としてこき使おうとする白人)から人々を解放し、聖地・ザイオン(ジャマイカ人たちにとってのアフリカ)へ帰還させるストーリー
  • バビロンからの解放とは、自分自身の中にある「もっと得たい」という支配欲からの解放であるという裏のテーマがある
  • マトリックスは「黒人は奴隷として働くことが正しい」と考える黒人を解放するという裏のテーマがある
  • インディアンはスペイン人たちの「土地を所有する感覚」を理解できなかった
  • 物質・他人・時間を所有しているという感覚は幻
  • 所有するものが多いほど幸せであるというのは幻。実際には何かを「支配した」と思った瞬間から、それを失うことに対する「心の不安」だけを手に入れている
  • 赤ちゃんが安らかに笑うのは、「持っているという幻想」をまだ持ってないから
  • 外側のものはおろか、「わたし」ですら「わたし」にはコントロールできない
  • 手に入れようとしなくなれば、すでにあるものにいっぱい気づけるようになるため、より『手に入る』ことになる

第7章 イイヒマニア

この章の概要

  • 人生はブランコ。前に進めば進むほど、後ろへの反動を蓄えている
  • 幸せが成立するためには、不幸せが必要になる
  • ブランコで前と後ろの価値に差がないように、幸せと不幸の価値にも差はない
  • 何かを得たということは、逆側の何かを失ったということ。何かを失ったということは、逆側の何かを得たということ
  • 10の成功を得たということは、10の失敗を失ったということ。エジソンは失敗を繰り返して大きな成功を納めたことはよく知られている

第8章 宇宙システムの始まり

この章の概要

  • 「せかい」とは「わたし」というセンサーの集合体を使って感じている感覚の集合体にすぎない
  • 「わたし」と「せかい」が分離したおかげで、宇宙が「体験」を獲得できる
  • お金を欲しがるという体験をするためには、お金を欲しがるものと欲しがられるお金が必要になる
  • 「体験」とは真逆の性質を持つものに宇宙が分離すること

第9章 この世は勘違い合戦

この章の概要

  • 「もっとよくなりたい」と言うのは「今は良くない」現実を実現する
  • 「もう、持っている」と勘違いしてみる
  • 充足への勘違いこそが「感謝」である

第10章 運を悪くする、良い方法

この章の概要

  • 阿弥陀さまの教えは、『他力本願になれ!自力で頑張ろうとなんてしなくていいから!ただ流れに身を任せてるだけで俺が天国に連れてってやる!どんな悪い奴でも連れてってやるから心配すんな!!』

善人とは「自力を信じているもの」で、悪人とは「自力などないと見抜いたもの」

  • 「わたし」には世界の何一つとしてコントロールできたことはない。そもそも「自力」なんてはじめから「わたし」にはない。何も決定してもいない。「わたし」のしたことのすべては、もともとあったものへの「反応」にすぎない
  • 「自力」なんてそもそもこの世にはないと気づいたものが、天国(どんな願いでも叶う境地)にいけると言うのが阿弥陀さまの教え
  • 完全に全てを諦めれば、自分ははじめからすでに救われていたことに気づくことができるし、自分がちっぽけな存在なんかではなくむしろ宇宙そのものだったのだと気づくことができるし、何もかもが「他力」だと悟ることができるから、目の前のものに対して「絶対感謝の境地」が開ける。

第11章 あなたは、宇宙の孫の手

この章を読んでいるとまた涙が…心が猛烈に熱くなって出てくる涙ではなく、安心感からくる涙。今まで漠然とした不安とか恐れを抱えていたことに気づき、手放せたことによる開放感。

この章の概要

  • 人間の中に入ってその限定された世界を体験しようとするのは、「すべてを含んでいる存在」以外はありえない。だから、すべては自分であり、自分はすべて。
  • ボブ・マーリーが伝えたかったのは、『俺たちとして、今、神は生きている。』
  • 目の前の世界以外の「わたし」は、ほかのわたしが今「体験中」である。あの子もその子も、マイケルジャクソンも来世も過去生も、何もかもをわたしが体験している
  • 全宇宙で自分しか見ることができないこの世界を見るために、神が化けたセンサーが「わたし」である
  • 「せかい」のために「あなた」が何かをすれば、「せかい」が「あなた」のために何かをし始めるのさ。与えるとより多くのものを受け取ることになる
  • 「わたし」の目の前の現実を100%愛する姿勢。すなわち「今」この目の前の現実より素晴らしい場所など、絶対に他にはどこにもないと見抜くことが、真の祈りなのだ。キリストやブッダがこれを使えた。だから彼らはせかいの全てから祈られた。
  • 重力子(グラビトン)は重いの素。想いと重いは同じエネルギーを違う言葉で表現しただけ。想いこそ、重力そのもの。すなわち、人間は重力を発生することができる。想像すれば、どこかの世界と力の干渉が起こり、引き寄せ始める。その世界の情報は素粒子としてこの世界にも伝わる。それがグラビトン
  • すべての『体験』を終えている宇宙には、すべての『体験』の情報が保管されている。そこにグラビトンでアクセスして、浮かばせたら他の世界のどんな『可能性』の情報だって取り出せる。

第12章 あなたは何も悪くない

この章の概要

  • みんなが排出した便は下水管を通って海に流れ込んでいる。海でおしっこをしているのと何も変わらない。それに気づいていないだけだ。
  • 赤ちゃんが手足をバタバタさせるのは、それで「むしゃくしゃするエネルギー」が体の外に抜けることを知っているからだし、つまらない授業を聞いて小学生が猫背になるのは、それで「我慢するエネルギー」が体の外に抜けて行くことを知っているから。にも関わらず、「正しさ」の勢力がそれを『いけないこと』として抑圧することで、エネルギーを抜くことができなくなり、「社会的な犯罪」が生まれる
  • あと5年もすれば生分解性プラスチックという自然に還る素材ができる。そうすればポイ捨てに罪悪感を感じる人はいなくなる
  • 正しさを捨てよ。正しさを求めるな!
  • 誰かの「正しさ」に従いたいあなたの弱さが、世界に「悪い人」を必要としていたのさ
  • 悪を許し、「わたしもその気持ち、わかる」と言ってみれば、今まで「正しさ」に怯えて隠していた「わたしもやりたかったこと」が見つかるし、その「欲求」が大きくなる前に、解放が起こる

第13章 不可能とは「正しさ」を乗り越えられない者の言い訳

この章の概要

  • 他の「わたし」がもう夢を叶えているから、目の前にこの夢の「せかい」が展開している。
  • 誰もがその目の前で100%願いがかなっている。宇宙で一番生きたい場所が、今目の前にある
  • 無は何もないように見えて、その内側に全てを含んでいる

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