SLE(全身性エリテマトーデス)ってどんな病気?
全身性エリテマトーデスってわかりにくい病気ですよね。
僕の彼女アヤリはSLE(全身性エリテマトーデス)なのですが、その詳細についてはよく理解できていないようです。免疫系はややこしいので無理もありません。
そこで、医療をかじったことがある僕が自宅に眠っていた何冊かの専門書を調べ、SLEについてできるだけわかりやすく解説してみました。
SLE(全身性エリテマトーデス)とは自己免疫疾患
いったいSLEの原因とはなんなのでしょうか?結論から言うと、SLEは『免疫の異常』が原因です。
さらに言うと、SLEは自己免疫疾患の中の膠原病の中のSLEなのです。わかりにくいw
そこでまずは自己免疫疾患から説明していこうと思います。
自己免疫疾患は二つに大別されます。全身性自己免疫疾患(病変が全身に広がっているもの)と臓器特異的自己免疫疾患(疾患が及ぶ部分が狭い範囲に集中したもの)の二つです。
この全身性自己免疫疾患の中に膠原病(全身性エリテマトーデスの他に、シェーグレン症候群、ベーチェット病、関節リウマチ、全身性硬化症、多発性筋炎など)があります。
SLE(全身性エリテマトーデス)とは膠原病の一種
そして結合組織の中に『リンパ球』っていう抗体(ウイルスなどを攻撃するもの)を作ったりするやつがいるんだけど、そのリンパ球や抗体がなぜかアヤリの中では正常な細胞や組織まで攻撃してしまう。それがなぜかについてははっきりとわかっていないんだ。
SLEと他の膠原病との違い
SLE(全身性エリテマトーデス)のACR分類基準というものがあります。それがこちら。
全身性エリテマトーデスのACR分類基準
- 蝶形紅斑
- 円盤状ループス疹
- 日光過敏
- 無痛性口腔潰瘍
- 非びらん性の多関節炎
- 漿膜炎
- 腎障害
- 神経障害
- 血球減少
- 免疫異常
- 抗核抗体
これら11の症状のうち、4つを満たすとSLEであると判断できるようです。しかし医師によってはこの基準を満たしていてもSLEであると判断しないこともあるようです。
出典:第 111 回日本内科学会講演会 教育講演 2.全身性エリテマトーデス:診断と治療の進歩 (渥美 達也)
膠原病患者と健常者のリンパ球の違い
全身性エリテマトーデスの症状には皮膚の紅斑、口腔内潰瘍、関節炎、心膜炎、胸膜炎、中枢神経障害などがありますが、これらは全て、自分自身の組織・細胞に対する過剰な免疫反応により起こっています。
免疫自体は外からのウイルスなどから身を守るために必要な機能です。通常、免疫は自分自身は攻撃しないようになっています。
しかし膠原病の患者はそれがうまく機能しないようになり、自分自身の組織や細胞を攻撃してしまうようになってしまっているのです。
膠原病とリンパ球の関連に対する研究
膠原病に関連した研究を見てみましょう。ここではリンパ球の一種であるT細胞と膠原病の関連についてかかれてあります。
膠原病などの自己免疫疾患の一因には、CD8陽性T細胞のアネルギー誘導の異常があると考えられる。
自己免疫疾患ではこれらの自己反応性のCD8陽性T細胞の免疫不応答(アネルギー)状態が破綻していました。よって、制御性T細胞を用いて自己に反応するCD8陽性T細胞に免疫不応答(アネルギー)状態を付与することで自己免疫疾患に対する新たな治療法開発につながると考えられます。
出典:独立行政法人 科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業 チーム型研究(CREST)「炎症の慢性化機構の解明と制御に向けた基盤技術の創出」研究領域(宮坂 昌之 研究総括)における研究課題「制御性T細胞による慢性炎症制御技術の開発」(研究代表者:坂口 志文)
わかりにくいので、まずは用語の説明からしていきます。
・CD8陽性T細胞 → ウイルスに感染してしまった自分自身の細胞を破壊するリンパ球の一種のこと
・アネルギー → リンパ球や抗体による、ウイルスなどに対しての攻撃が抑制されること
つまりこの文章で言いたいのは、『膠原病患者は、ウイルスに感染した細胞に対するリンパ球の攻撃を抑制する機能に異常がある』ということ。リンパ球が暴走して攻撃しまくってしまっているのです。
その『ウイルスに感染した細胞に対するリンパ球の攻撃を低下させる機能』を果たしているのはCD4陽性制御性T細胞というものですが、膠原病の患者ではこれに何らかの問題があるということがこの研究でわかっていて、そこに目を向けた治療法が以降研究されていくということです。
逆に、ガンにかかるとこの『ウイルスに感染した細胞に対するリンパ球の攻撃を低下させる機能』が働きすぎて免疫が弱くなってしまっているということについても、この研究では著述されています。
SLE(全身性エリテマトーデス) まとめ
石原さとみが全身性エリテマトーデス ドラマ『ディアシスター』
ドラマ『ディア・シスター』で石原さとみさんが演じる美咲は全身性エリテマトーデスであり、複雑な心理描写で視聴者を共感させます。
美咲は姉の葉月(松下奈緒)の婚約者と寝るなど散々なことをしてきたのですが、それには深い理由があり…
実は美咲は妊娠していて、出産することを決意したため、死ぬまでにやりたい10項目を実行し始めたのでした。
全身性エリテマトーデスの患者が出産によって死亡する危険性は非常に高いのです。なぜなら命を保つために服用している薬はお腹にいる赤ちゃんにとって悪影響になるため、薬の量をかなり減らす必要があるからです。
しかし美咲はただ自暴自棄になって葉月に嫌がらせをしていたわけではなく…
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